オリオンをなぞりたい人のブログ

オリオンをなぞりたいとは思うけど僕は僕のままでありたい。 というかマサイ族に混ざって一生ピョンピョン跳ねていたい。 あわよくば千の風になってあの大きな空を吹き渡っていたい。 そう思います。

ノーパンで採用面接を受けた話

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「くそったれ!!ノーパンで面接に行かなきゃならねぇのかよ!!」

とあるホテルの一室、スーツケースはひっくり返されていた。そして男の声は響き渡った。

 

男が探していたのはそう、パンツだった。

それが皮肉なことにこれからの人生を左右するであろう、採用面接の前夜だったのだ。

僕はおもむろにベッドに横たわると、「終わった‥」と声にならない声を上げた。

 

そして持ってきていたスウェットを直で着ると、髪を乾かし、歯を磨いて眠りについた。

 

明日はノーパンでスーツ」ということを考えると面接のイメージトレーニングや試験の勉強をする気も起きなかったからだ。

 

これから話す内容は全て実話、ノンフィクションである。

これは僕の身に降りかかった悪夢、そうアンビリバボーな真実

 

 

 

 


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翌日の朝、僕は午前6時に目が覚めました。

窓の外はまだ薄暗く、少し肌寒い朝でした。

まずは洗面台で顔を洗い、髭を剃りました。

そう何もかもがいつもと同じ、何も変わらない朝でした。

 

 

しかし今日は何かが違った。

 

今日は面接だ、ということではなく

もっと得たいの知れない何かがあるような気がしました。

微妙な空気の振動、体の中の血流‥何かが違いました。

 

恐る恐る下半身に手を伸ばし、スウェットを触ると僕は悟りました。

 

 

「あ、履いてない」

 

 

夢じゃなかった、僕はノーパンだった。

 

僕は眠い目を擦りながら、ホテルの朝食ビュッフェへ向かいました。

もちろんノーパンでした。

 

ノーパンで朝食を済ませると、部屋へ戻り、スーツに着替えました。

スーツのズボンを履くと僕の体に電撃が走りました

 

スーツは地肌に対してひんやりと冷たく、それは朝、僕の頬を刺したカミソリの刃よりも冷たく感じました。

スーツってこんなに薄かったんだ、と改めて感じました。

 

鏡を見ると心なしか自分が頼りなく見えました。

 

 

そのままホテルをチェックアウトし、面接会場へ向かいました。

 

面接会場に着くと他の就活生も居て、なかなか緊張しているようでした。

しかし僕は別の意味で緊張していました。

それは

 

「ノーパンであることを悟られた瞬間、俺は散る」

 

と考えたからです。

何人たりとも僕はこの秘密を暴かれてはいけない。そう考えると緊張感がMAXでした。

 

しかしそれと同時にワクワクしている自分も居ました。

これから人生を決める大一番をノーパンで過ごせるんだ、という事です。

 

正直、早く面接がしたいと思っていました。

しかし、僕は面接の練習を1秒もしていませんでした。

志望理由と質問だけは事前に考えていて、後は兎に角、面接官の笑いを取りに行くことに徹しようと思っていたからです。

 

ただ単純に

「僕は人を楽しませるのが好きです」

と言うよりも、それをあえて言わずそれに気付かせるような面接がしたいと思ったからです。

なにより自然体でいたかったのです。

 

さらにペースを持っていけます、その場を支配すればこっちのモノです。

 

 

でもこの作戦も

「僕がノーパンである」

ということを気付かれた時点で全て水の泡です。

 

もし僕が面接官の立場で

ノーパンの人そうで無い人が面接に着たら 

 

間違いなく後者を選びます。

 

 

もう僕を守るものは何もありませんでした。

僕をパンツのゴム紐のように締め付けるものもありませんでした。僕は自由でした

 

 

 

思えば半年前、僕が学校の研修旅行でシンガポールを訪れたときの事でした。

 
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僕の友人はパンツを忘れ、シンガポール最終日の夜をノーパンで過ごしていました

 

その後、シンガポール国際空港にてノーパンで出国審査を受けていた姿を後ろから見ていて、私は大和魂を感じると共に

「日本の恥だな」

と思ったのを鮮明に覚えています。

 

しかし今、自分がその立場に立ってみると彼の気持ちが少し分かった気がしました。

 

何とも言えない恐怖

心の中の葛藤

お母さんごめんなさいという気持ち

 

その全てが混ざり合ってカオスを形成していました。

 

これが人生を決める大一番を迎えることに対しての高揚感なのか

ただ単にパンツを履いていないという高揚感なのか

 

それはまだティーンエイジャーの僕には分かりませんでした。

 

とうとう面接が始まりました。

ドアを開けると7人の面接官が長机を隔てて座っておられました。

僕は学校名と名前を告げると、椅子に座るように指示されました。

 
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椅子に座ると、椅子の表面の冷たさを直に感じました

そうノーパンだからです。

 

僕は全く緊張していませんでした。

面接官にノーパンであることを悟られた暁には僕は終わってしまう、と考えはしましたがもう遅い。

こういう限られた環境の中でも最高のパフォーマンスをしようと思いました。

 

そしてノーパンで国境を超えた友人の背中がまたフラッシュバックしたのです。

 

シンガポール性犯罪に厳しい国

ポルノ雑誌を持ち込んだだけで刑罰を受けるという国でもあります。

彼がもしあそこで検察官にノーパンであることを悟られていたなれば

 

彼はもう家族や友人の待つ日本には帰れなかった事でしょう。

 

しかし彼はあたかもパンツを履いているかのように堂々としていた。

ノーパンでパスポートを検察官に差し出していた。

 
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(↑こんな感じで一見普通でしたが実はノーパンでした)

 

それに比べれば僕が今、ノーパンなんてちっぽけな事だと思ったのです。

 

パンツによる締め付けから解放された僕は圧迫面接ならぬ「圧迫面接」でした。

 

全ての質問にユーモアを加えて、全ての質問で面接官の笑いを取りました。

その時の僕は鬼神の如く、堂々としていたと思います。

まるでパンツを履いているかのように。

何も汚れない姿でした。

 

自分の心の中のバリケードを破って大きく踏み出した瞬間でした。

 

面接を終えると僕は何故だか爽快感を感じました。

 

まるで青空の下、緑の丘の上で春の風を受けている‥そんな感覚でした。

 
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これが「面接というプレッシャーから解放されたから」か

ただ単にノーパンで普段より通気性がいいから」かは未だに分かりません。

 

ただ一つ、我々人類は忘れてはいけないことがあります。

 

人は生まれながらにしてノーパンで生まれてきます。

何の恥じらいもなく、何の汚れもなく

僕たちはノーパンだったのです。

 

しかしいつからか僕たちは禁断の果実を食べたアダムとイブのように

 

パンツ一枚、そうあんなに薄っぺらい布きれ一枚で精神が不安定になってしまうような弱い生き物になってしまったのです。

 

だから支えあって、生きていきましょう。

助け合って寄り添いながら暮らしていきましょう。

 

もしあなたがノーパンでないなら

 

家族や友達、恋人を大切にしてください。

つらいことがあったら周りの人に相談して下さい。

 

僕はちなみにこの話を妹にしたら電話越しに「きもい」と言われました。死にたいです。

もう僕は孤独です。だからこのブログをノーパンで書いています。